クリフォード・ブラウン/Study In Brown |
2006/06/12(Mon)
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![]() クリフォード・ブラウン(tp)/Study In Brown トランペットのクリフォードブラウン。これは凄いんです。 なにがすごいか、冒頭の「Cherokee」から「Take The a Traina」まで、ひとつも崩れのない完璧さに圧倒され、そしてこの明るさと完璧さが聴くと疲労感が残るんです。一汗かいた運動後の疲労感に似てます。いつ聴いてもすごい。 いつも聴きたいアルバムではありませんが(名盤には変わりないです)私もたまにはビッグバンドやボーカルが聴きたくなるのと同じように、これはちょっと沈んでるときに聴けば元気になれるアルバム。 クリフォードは24才の若さで事故に遭い突然亡くなってしまいます。活動期間はわずか2年ですが、一線で活躍していたらジャズ界はどう変わっていたのでしょうね。もしあのひとがいたら・・というのは禁句ですが・・・そういいたくなるほど若くしていなくなったジャズメンがなんて多いこと・・・ |
同名アルバムもあるMotor City Scene |
2006/06/05(Mon)
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![]() Donald Byrd & Pepper Adams/Motor City Scene ドナルド・バードはArt Blakey & The Jazz Messengers などにも参加し、後にフリーとなり大活躍したトランペッター。このアルバムの何が好きか、またまたこのジャケットが好きです。でもジャケットがいいものは中身もやはりハズレていませんでした。 本作はデトロイト出身のジャズメンによるハードバップアルバム。「Stardust」 は名演でこれを聴くためにこのアルバムがあります。これを聴かなければモダンジャズのStardustは語れません。(という私は数年まえまで知らなかった)ここでのバードはすばらしいです。この曲だけがギターとバリトンなしのワンホーンですが、情感あふれるフレーズでバードのバラッドが最高。 デトロイトでは大勢の黒人ミュージシャンが育ちました。50年代半ばにはデトロイト出身のジャズメンが本場ニューヨークへと進出し、このアルバム『Motor City Scene』ではデトロイト出身のジャズメンが集まっています。メンバーはトランペットにドナルド・バード。ピアノのトミー・フラナガン。バリトンのペッパー・アダムス。ギターにケニー・バレル。ベースにポール・チェンバース。名前を見ただけでも聴いてみたくなりますよね~♪ で、これはだれのリーダー作?バードは当時、ブルーノートとの専属契約を結んでいたためここではリーダーではなくリーダーなしのジャム・セッション的な体裁になったようです。 『Motor City Scene』同名曲のアルバムで、やはりデトロイト出身のジャズメンが揃った別のものもあり、サドとエルビン兄弟が参加しておりこちらも興味深いです。 |
東京JAZZ2006 |
2006/05/31(Wed)
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![]() サド・ジョーンズ/The Magnifisent 東京JAZZ2006 が今年も行われるようですね。 今年はチック・コリアにラリー・カールトンにグレートジャズトリオですぞ。ハンクジョーンズ御歳87歳だそうです。あのパワー信じられません。全く年齢かんじません! 私は東京JAZZたぶん行きますよ~。 サド・ジョーンズのアルバムを書こうとしてたら、東京JAZZのことを知りました。そこでそのままサド・ジョーンズです。 サド・ジョーンズは東京JAZZ2006にも来るグレート・ジャズトリオのハンク・ジョーンズ、エルヴィン・ジョーンズの3兄弟の真ん中です。3兄弟はそれぞれに個性があり、サドはかつてベイシー楽団にも在籍しており作曲やアレンジにこだわりがあり、晩年も大活躍。 サドの曲はおしゃれでセンス良く可愛くて、一世を風靡したサドメル・ビッグバンドでその才能が発揮されました。サドのコンボ演奏は少ないのですが、ブルーノートでは数枚のアルバムを残しており、本作はその一枚。現役バリバリだったサドの30代初期のアルバム。このジャケットのかっこよさ「鳩のサド・ジョーンズ」といわれコレクターの間では名盤です。ガレスビーの「パリの四月」で始まり黒人ジャズの暖かいやすらぎを実感できます。 サドはこの翌年ガレスピー楽団で大ブローを繰り広げますが、後年大リーダーとなったサドがこのアルバムで納得できます。 |
愛人に銃殺されたリー・モーガン/The Sidewinder |
2006/05/27(Sat)
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![]() リー・モーガン/The Sidewinder 今日の一枚はリー・モーガン。愛人に銃殺されたトランペッターです。ディジー・ガレスビーのバンドからアート・ブレイキーのジャズ・メッセンジャーに加わり、ハード・バップのトランペッターとして知られてます。本作は60年代にジャズとロックを融合させた新しいスタイルで一世を風靡したモーガンの名盤。 トランペットっといえばマイルス・デイビス。マイルスは、その時代毎に、その当時の先進的なジャズ奏法や演奏方法を改革した帝王で、聴くべき名盤は大変多いのですが、初心者の方には難しいかもしれません。選び方を誤ると、ジャズが2度と聴きたくないものになってしまいます。(私もさっぱりわからないのもあり) このアルバムはジャズがこれからだという方もそうでない方も、わからなくてもわかっていても楽しめると思います。「このアルバムが出なければこの人を語れない」という避けて通れないアルバムがあり、これはりー・モーガンのその一枚。 タイトル曲のサイドワンダーは、数年前にはCMで使われジャズを聴かないかたにもなじみある曲で、サイドワンダーを求めてショップに来られた若い世代も多かったと聞きます。アルバムでは、私の好きな若きジョー・ヘンダーソンが聴き所。そして、バリー・ハリスのファンキーなピアノもなんとも楽しいです。 |
これが22歳ブッカー・リトル Booker Little |
2006/05/15(Mon)
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![]() ブッカー・リトル/ Booker Little エリック・ドルフィーのアルバムでブッカー・リトルが出たので、リトルのこのアルバム「Booker Little」をはずすわけにはいかないので一気に今日の2枚目になります。 ブッカー・リトルは23才で夭逝した名トランペッターです。 ブッカー・リトルが活躍した60年前後、ハード・バップやファンキーとは一線を画した新感覚な演奏で独特のメロディー構築は、聴けば忘られない印象です。絶賛を浴びたエリック・ドルフィーとのファイブ・スポットでのライブ盤や数枚のリーダー作など数は少ないのですが、リトルは貴重な名盤を残しています。 このアルバムの1年後の死が信じられないほどの力強いトランペットソロ。ブッカー・リトル、この時なんと22歳です! そしてこのアルバムには当時絶好調のウィントン・ケリーとトミー・フラナガンが加わり、ベースにはビル・エバンス・トリオのベースとして新しいジャズを築きつつあり、やはりまもなく死を迎えることになるスコット・ラファロが参加していて、サイドだけでもわくわくします。 これまでのハードバップとは違う若き天才たちが残した刹那的なこの瞬間は、環境が整っていれば大音量で聴かなくちゃ。 |
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